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2019年3月


アセットビジネスレター編集部が独自に選んだ主要ニュース(出典:日本経済新聞)は、

◎米朝首脳会談 ◎トランプ氏 元側近の議会証言 ◎レオパレス問題波及 ◎東京人口集中 です。


<編集部の考察>

◎米朝首脳会談
2月27・28日、ベトナムのハノイで行われた米朝首脳会談は、合意文書を纏めることが出来ず、非核化交渉は仕切り直しとなりました。米側は会談で、「非核化の定義」を記した文書を示しました。その内容は、すべての核施設の廃棄、核弾頭、ミサイルなども含めた全面的な非核化です。それに加えて、生物・化学兵器の廃棄も要求しました。

これに対し、北朝鮮側が提示したのは、核開発の主力拠点である寧辺核施設の廃棄だけでした。その見返りに、国連制裁11件のうち、大量破壊兵器に関わるものを除き、民需経済や人民生活に支障を与える5件の解除を要求しました。この5件は、米国にとっては、事実上全面解除とも受け取れる内容です。

今後、米朝協議は継続される見通しですが、北朝鮮高官は、「金正恩氏が、今後米国との交渉への意欲を失うのでは」とか「こうした機会が、再び米国にやってくるか断言出来ない」と牽制しました。米国高官は、非核化交渉に期限はないとして「意思決定権を持つのは金正恩氏だ。我々はその決定を待つ」と話しています。

毎年、春行っている米韓軍事演習「フォール・イーグル」は、中止となりました。米国防総省は、「非核化に向けた外交努力を後押しする為」と中止の理由を説明しました。

今後、紆余曲折あると思われますが、早期の3回目の米朝首脳会談開催に期待したいと思います。


◎トランプ氏 元側近の議会証言
ちょうど、米朝首脳会談が行われた2月27日・28日、米国内ではトランプ氏の元側近である弁護士のマイケル・コーエン被告が非公開の議会証言に応じていました。

米下院情報特別委員会の民主党トップ、アダム・シフ議員は「コーエン被告は、完全に協力した」と評価すると同時に、トランプ氏の疑惑追及の根拠になると語っています。元腹心の離反は、不安定さを増す政権運営に追い打ちをかけそうです。

その衝撃的な内容は次のとおりです。

●2016年の大統領選
・トランプ氏は、民主党陣営からのメール流出を事前に認識していた。
・トランプ氏は、大統領選での勝利を想定していなかった。

●不倫相手への口止め料の支払い
・トランプ氏が自身の痕跡が残らないように被告に肩代わりを指示
・被告は、メラニア夫人に口止め料について、偽の説明をした

●ロシアビジネス
・トランプ氏は、大統領選中も、モスクワのホテル事業を推進するよう被告に指示
・16年1~6月に、6回は事業の進捗をトランプ氏に報告

●トランプ氏の人格
・「人種差別主義者」、「詐欺師」と厳しく非難
・トランプ氏には、米国を率いる意思などない

国内で、このような状況の最中、米朝首脳会談で、毅然とした態度をとれるトランプ氏の精神力の強さに脱帽です。日本の政治家なら、即入院で、身を隠すのではないでしょうか。

この局面を、トランプ氏が、どう打開するのか、非常に、興味津々です。


◎レオパレス施工不正問題
投資用アパート・マンション取得資金対象の個人向け融資の退潮が鮮明になりました。
2018年の新規融資額は、前年比16%減の2兆8348億円。不正融資が発覚したスルガ銀行の問題がきっかけで、他行も慎重な姿勢に転じたのが主因です。

今年も、レオパレス問題が波紋を広げています。まず、法人顧客が、離れ始めました。社宅として利用している企業は、社員の安全が担保出来ない上、競争激化の採用活動にも支障がでると判断した模様です。18年3月末時点の法人契約比率は、アパート契約全体の58%を占めており、業績に与える影響は大きいと思われます。

加えて、投資家への影響も懸念されます。同社の融資債権を裏付けにした4つの証券化商品に対し、格付け会社ムーディーズ・ジャパンは、信用力に悪影響を与える「クレジット・ネガティブ」だと発表しました。金融庁幹部は、「融資の焦げ付きに証券化商品の損失が加わるとリスク波及の経路が複雑になる」と警戒しています。

オーナー・入居者のみならず投資家まで巻き込みそうなレオパレス問題。今後の動向を注視していきたいと思います。


◎東京圏人口集中
東京圏(1都3県)への人口集中が止まりません。総務省発表の住民基本台帳人口移動報告では、2018年の転出入で東京圏の日本人の人口は、13万5600人、純増しました。増加は23年連続で、ここ5年では、最大の増加数となります。残る43道府県、すべてから東京圏へ人口が流出しています。

どの道府県から東京圏に流出が多いかというと、最多は大阪府で1万1599人。東京圏の転入超過数の約1割を占めました。あとを愛知、兵庫が続き、1千人以上流出した道府県は36に及びました。大阪府からは東京圏へは5年連続1万人以上流出しています。17年時点では6割近くを20代が占めており、18年も恐らく同様な結果になったと推測されます。20代の若者の東京圏流出が深刻な状態になっています。

大阪府は、東京圏と愛知、沖縄を除く40道府県から計1万7000人以上を集め、大半が大学入学生です。その7割が卒業後、東京圏へ流出してしまいます。
愛知県にも、東京圏と京都、茨城を除く40道府県から計1万2000人以上流入していますが、その8割にあたる1万人弱が東京圏に流出してしまいました。

東京圏を除く43道府県で他府県から千人以上の転入超過があるのは、大阪、愛知のほか福岡、宮城の4府県です。しかし、いずれも周囲から集めた人口の多くを東京圏に吸い上げられ、人口を留め置く求心力を欠いています。

この主因は、高所得にあります。情報通信や法務会計など平均所得の高いサービス業が東京に集中してからです。2020年に東京圏の転入超過をゼロにする政府目標の達成は絶望的で、産業育成には時間がかかることから、当面の間、東京圏の一人勝ちは、続くと推測されます。